歯周病治療

歯周病とは

歯周病とは、お口の中に存在する歯周病の原因となる細菌によって、歯の周囲の歯ぐきに炎症が起こり、歯の周りの組織が破壊されていく病気です。

はじめは、歯磨きで血がでる、臭いが気になる、歯が揺れてた、などの症状から始まり、進行すると歯が自然と抜けてしまうこともあります。
歯と歯ぐきの隙間(深さ3mm以上で歯周ポケット)に歯石が沈着し、そこで細菌が増えて、炎症が起きることが原因です。

歯周病では、炎症によって歯の周囲の組織が破壊され、歯を支える骨の吸収も起こります。骨の吸収が進行すると、歯をささえることができなくなってきて、やがて歯が揺れだします。
さらに歯を支える骨が少なくなってくると、歯が大きく揺れ、食べ物を噛むことも不自由となり、最終的には歯が抜け落ちてしまいます。

日本人の歯を失う原因の1位はこの歯周病です。

歯周病は、サイレントディジーズ(静かに進行する病)ともいわれ、自覚症状が少なく、歯ぐきの中の見えない部分でいつの間にか進行していて、歯科医院に行った時にはもう手遅れといったことも少なくありません。

 


歯周病の検査

1.歯周ポケットの深さ測定(プロービング)

歯周病の検査では、歯と歯肉の境目にある溝の深さをプローブ(探針)という専用の器具を使用して測定します。この歯と歯肉の境目にある溝の深さが3mm以上の場合は「歯周ポケット」といいます。また、歯周ポケットの深さだけでなく、プローブで測定時に溝から出血がある場合も炎症があることになります。

2.歯の動揺検査

歯周病が進行していると、歯の動揺が大きくなってきます。前後に歯が動く場合には、動揺度M1、前後左右に動く場合は動揺度M2、前後左右上下に動く場合は動揺度M3とします。

3.レントゲン検査

レントゲン撮影により、歯を支える骨(歯槽骨)を調べます。歯周病では歯槽骨が吸収されていく病気のため、歯槽骨の量が少ないほど歯周病が進行していることになります。

歯周病治療

歯周病の治療は早期に発見し、進行を止め、再発させないことが重要です。
治療は主に歯垢、歯石の除去を行います。
そして、良い状態となった歯ぐきを維持するための、正しい歯磨き、日々のケアの仕方をお伝えします。

歯周病は歯医者に通っていれば治る病気ではありません。歯医者でどんなに治療を行っても、ケアを行わなければ、数日で炎症が戻ってしまいます。歯医者での治療に加え、ご自身でしっかりと歯磨きなどのケアを行うことで、進行、再発を防ぐことが重要です。

TBI

歯周病の治療では、お口の中のプラーク(歯垢)をためないようにすることが必要ですから、ご自身による毎日のセルフケアがとても大切になります。また、正しい方法でブラッシングを行うことも大切です。正しい方法でブラッシングを出来ていない場合、歯周ポケットにプラークが残りがちとなり、歯周病を進行させてしまいます。

正しいブラッシング方法を身に着けて頂き、プラークをしっかり除去し、歯周病の原因となる細菌を繁殖させないことが最も大切です。
「TBI」 は歯磨き方法の指導のことです。歯科医師や歯科衛生士が、正しいブラッシング方法を指導いたします。

スケーリング・ルートプレーニング

「スケーリング(歯肉縁上の歯石除去)」は、スケーラーという専用の器具によって、歯ぐきよりも上の見えている部分の歯石を除去する治療です。

「ルートプレーニング(歯肉縁下の歯石除去)」は、歯ぐきに麻酔したうえで、歯ぐきに隠れている部分の歯垢や歯石を除去する治療です。特に歯ぐきに隠れている部分に歯石がある場合、放置すると、そこが細菌の温床になり、どんどん歯槽骨を失ってしまいますので、しっかり治療することが大切です。

歯周外科

歯周病の状態によっては、歯を失わないためには、必要に応じて外科的治療が必要な場合もあります。歯茎を部分的に切開し、直接目視しながら、歯石や病巣を取り除く方法です。

定期的な検査で再発予防と早期治療が大切です

歯周病を防ぐためには、再発していないか? 歯石が沈着してないか? 定期的に歯科医院でチェックし、ご自身では除去できない歯石などを除去することが重要となります。
この「定期メインテナンス、クリーニング」は、3〜6ヶ月に1回がお勧めです。