難しい症例の場合の手術
難しい症例の場合の手術
インプラントを埋入する部分の骨が足りない、骨の幅が狭いなどの理由で、インプラント手術ができないと断られてしまう場合があります。ところが、特殊な手術の技術を持っている歯科医師であれば、そのような場合にもインプラント手術ができるケースも多々あります。ここではそれらの手術をご紹介させて頂きます。
リッジエクスパンジョン法

歯槽骨を押し広げたい部分の歯槽骨頂からバーで切り込みを入れます。
専用の器具を切り込みに挿入し、徐々に骨を押し広げていきます。
インプラントを埋入出来る位に押し広げてからインプラントを埋入します。
サイナスリフト法
サイナスリフト法には移植骨の生着を待って二次的にインプラント埋入を行う方法と骨移植と同時にフィクスチャーを埋入する方法とがあります。
骨移植と同時にインプラントを埋入する方法は、上部構造装着までの期間が短縮され、手術回数が減って患者の負担が少ないという利点はありますが、インプラントの成功率は劣り、適切な方向へインプラントを埋入するのが困難です。
これに対し、増骨が終了した後、インプラントを埋入する方法はほぼ100%近い成功率を得ることができます。骨移植後、インプラント埋入までの期間は7~8ヶ月といわれていますが、骨移植時にPRP法を施せば5~6ヶ月に短縮できます。



ソケットリフト法
ソケットリフト法は、インプラント体の挿入口から移植骨や骨補填材を挿入して、より簡便で安全に上顎洞の底部分を押し上げるテクニック です。



GBR法(骨組織誘導再生法)
GBR法(骨組織誘導再生法)といい、骨が少ない方の場合に骨の再生を促す方法です。骨が細いと、インプラントが骨の中に収まらずに骨からはみ出してしまいます。GBR法では、骨補填材(骨生成材)を使用し、患者様ご自身の骨を採取し、移植して、骨の再生を促します。



ボーングラフト(骨移植)
歯科における骨移植は、それほど大がかりなものではありません。移植する骨も本人の歯槽骨や顎の骨から調達する場合が多いので、手術の範囲も限られています。ただ、ケースによっては、歯槽骨や顎の骨以外からも調達する場合があるので、担当の先生の説明を十分に聞いてください。また、人工の骨補填材などを使用する場合もあります。
デイストラクション(仮骨延長法)
仮骨延長は骨移植を必要とせずに新生骨を増生できる方法である。また、骨だけでなく軟組織も延長が可能な方法として、インプラント治療における新しい骨増生の1つとして最近注目されている方法である。このメカニズムは再生医療の概念を応用した方法であると考えられる。方法を簡単に言えば顎骨を切り、器具を取り付け、患者さん自身が毎日スクリューを回し、骨を延長していく方法である。1日0.5~1mm延長し。10~14日で終了するが、骨が成熟するまでは半年から1年を必要とする。通常、手術は開業医では難しいので、これを行っている大学病院などに依頼した方がよいと思われる。
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